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メールマガジン「ちばサイくん」第15号
/2002年1月7日

ちばサイエンスの会

 

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1●サイ新ニュース●

会員による投稿ニュース紹介のコーナー

 
■ 「2002年の初日の出」
 

(文責・田中博春/「ちばサイ」編集担当)

 

 ちばサイエンスの会の皆様、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 さて、新年早々の天気の話題といえば「初日の出」。この日ばかりは早起きして、初日の出を拝む方もいらっしゃるのではないでしょうか? かく言うワタシは、早起きして日の出を拝んだことは幼少のころのみで、夜更かしして日の出を迎えてしまった、というほうが断然多くなってしまいました。

 今年の初日の出の時の天気は、こんな感じでした。

・高知大学 > 高知大学気象情報頁
http://weather.is.kochi-u.ac.jp/
日本付近(極東域)の画像・可視画像 > 研究と教育のための保存書庫 > 日本付近の画像 > 2001年1月1日7時のひまわり可視画像
http://weather.is.kochi-u.ac.jp/sat/gms.fareast/2002/01/01/fe.02010107.jpg

 前日の報道では、北海道を除いて初日の出を見るのは難しいのでは? といった感じでしたが、この画像を見てもわかるように、予想より初日の出が見えたところは多かったようです。みなさんのところでは、いかがでしたでしょうか?

 千葉県でも銚子市は、この時期北海道よりも日の出の時刻が早く、「日本一早い初日の出のまち」として知られています。銚子市では初日の出のライブ中継を行い、水平線の雲の上から上る朝日を捉えることに成功しました。また、小笠原でもライブ中継があり、銚子より20分以上も早く、日本一早い初日の出の中継が行われたのでした。

・銚子市ホームページ >
http://www.city.choshi.chiba.jp/index-j.htm
銚子市観光ガイド
http://www.city.choshi.chiba.jp/kanko/index-j.htm

・小笠原チャンネル >
http://ogasawara-channel.com/
2002年『日本一早い初日の出』
http://ogasawara-channel.com/sunrise/

 ほんとうは、日本一早い初日の出の場所に関するウンチクをいろいろ書きたかったのですが、今年は時期を逃してしまいました。また来年向けに取っておきたいと思います。☆

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■ 「1月2〜3日の名古屋の大雪」
 

(文責・田中博春/ちばサイ編集部)

 

 年明け早々の1月2〜3日に、名古屋に大雪が降りました。1月3日9時の名古屋の積雪量は17cmであり、これは1961年に記録した19cm以来、1月としては41年ぶりの大雪とのことです。

・毎日新聞 > お天気ニュース > 毎日のお天気
http://www.mainichi.co.jp/
西日本から東北の日本海側で大雪、強風 Uターン客を直撃
http://weather.mainichi.co.jp/news/200201/03-01.html

 名古屋の属する濃尾平野も、関東平野と同じく北側を山地で囲まれ、通常は冬型の気圧配置になってもあまり雪は降りません。しかし、関東平野と大きく違うのは、岐阜県と滋賀県の境界にある関が原付近で山地が切れていて、冬型が非常に強いときには、ここから季節風が吹き込んでくることです。

 今回名古屋で大雪が降ったのも、ちょうどこの関が原と名古屋を結ぶラインに沿って北西風が吹き込んできたことが大きく、多雪地帯もこのラインに沿って分布していました。このときの雲のようすをアメリカの極軌道気象衛星 NOAA が捉えたようすや、詳しい天気概況の解説は以下のところに掲載されています。

・LOOKING AT THE EARTH FROM SPACE
宇宙から地球を眺める 気象衛星NOAAからの信号直接受信
http://member.nifty.ne.jp/~kajikawa/
2002/1/3 (12:50JST) NOAA16 CH 1,2,4
http://homepage2.nifty.com/wsat/satimg2/10312506.jpg

・Meteorological Homepage
http://member.nifty.ne.jp/snakahara/
お天気歳時記 春夏秋冬(37)名古屋、41年ぶりの大雪 (2002.01.02-03)
http://member.nifty.ne.jp/snakahara/saijiki35.html
気象衛星NOAAから見た地球 > (5)大雪 その2
http://member.nifty.ne.jp/snakahara/noaa.html#大雪2

 濃尾平野の大雪に関しては多くの研究があり、日本気象学会の学会誌「天気」や、気象庁の定期刊行物「研究時報」などにその成果が発表されています。
 その結果をごく簡単にまとめると、上空に強い寒気団が入っていること、つまり雨でなく雪となりやすい状況があることが前提で、なおかつ大気下層の風向が北西方向、つまり若狭湾から名古屋へ抜ける方向であった場合に多いとなっています。上空に寒気が入っていても、風向が北西以外の場合には山岳にブロックされ、多雪地帯は風向が北の場合には岐阜県や三重県の北部に、また風向が西の場合は岐阜県の山間部になるようです。

 関東平野でも、もし関越トンネルのある谷川岳付近の山岳の高度がもっと低ければ、濃尾平野と同じようになっていたかもしれませんね。

 ということで、それでは。☆

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