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メールマガジン「ちばサイくん」第36号／2003年2月3日

ちばサイエンスの会

◆ちばサイくんのホームページのＵＲＬが変わりました！◆

千葉市管弦楽団チェリスト・篠崎さん（ちばサイ会員）より、下記のコンサートのチケットをいただきました。
日曜日の午後のひとときを、音楽をききながらゆっくりとすごしませんか。ファミリーと小中学生向きの楽しいコンサートだそうです。
ぜひご家族、ご友人ともども、ご参加ください。もちろん、お一人でじっくりと鑑賞なさるのもいいですよね。

・日時	2月9日(日) 午後2時～
・場所	千葉県文化会館
・曲目	ヘンデル「水上の音楽」よりハイドン「ビックリ交響曲」よりヨハンシュトラウス「喜歌劇こうもり」序曲チャイコフスキー「くるみ割り人形」よりビゼー「カルメン」より

＊チケットは1月29日以降にいただけます。当日に郷土博・多賀をたずねていただければ、お渡しできるようにしておきます。

◆ 「環境エネルギー館・ガスの科学館」見学会 3月1日(土)9:00～17:00

東京ガスの水越さんから、連絡がありました。
先にご案内いたしました、ガスの科学館見学会ですが、好評で定員をオーバーしてしまいました。そこで、なんとバスを２台、用意してくださいました。
ということで、多少席に余裕ができたのです。

締め切りは、2･18(火)といたしますが、先着順で、席が埋まり次第締め切ります。とりあえず、多賀さんまでご連絡ください。

・日時	3月1日(土)9:00～17:00
・集合	JR千葉駅東口NTT前バスにてご案内します。　　　　　ＡＭ　『ガスの科学館』（江東区）　　　　　ＰＭ　『環境エネルギー館』（横浜市）
・参加費	無料
・定員	70名
・申込み締切	2月18日（定員になり次第締め切り）

＊ご希望の方は、高田さん <chibasai@zae.att.ne.jp> までご連絡ください。

次号会報（2003年3月上旬発行予定）に、下記の行事を掲載します。
未定の月もありますので、何かご提案、企画担当していただけると幸いですが、いかがでしょう。

3月	未定
4月	未定
5月	ビール工場見学会
6月21日(土) 10時～15時	千葉県立中央博物館見学午前　講演「千葉県のけものたちの現状」午後　本館と生態園の見学　　　（人数により収蔵庫見学も可能）
7月5日(土)	総会およびnpo法人移行記念イベント公演：「西千葉ロケットボーイズものがたり（仮称）
8月21日(木) ～22日(金)	科学館ツアー（郡山ふれあい科学館、会津若松酒造博物館）磐梯熱海温泉または岳温泉に宿泊

あっというまに、立春ですね。
さて、会報次号は３月中旬に発行予定です。掲載希望の原稿がありましたら、
2/20までに高田さんに送信してください。

これに伴い、印刷費が不足しています。
2002年度(2002･7･1～2003･6･30)の会費1,000円を未納の方は、至急、多賀さんまでお届けください。

郵便局の振込（2002年7月に送付した用紙をお使いください。）でもいいですよ。

ちばサイの皆様へ

4月のプラネタリウムは、「星空の世界一周旅行にご招待！」をテーマに、南極や赤道地帯の星空や星の動きをご覧いただきます。
この中で、世界各地で撮影した天体写真をご紹介したいと思います。

ギリシャ神殿やピラミッド、エアーズロックやオーロラなど遺跡や特徴的な地形などと星空を撮影したものがありましたら、ぜひご提供ください。

なお、１ヶ月使用しますので、傷みます。デュープしたものをご提供ください。

題名、氏名、撮影地、撮影年月日時間を添えてください。
3/10までに千葉市郷土博物館、高田さん <chibasai@zae.att.ne.jp> までご連絡ください。

★「観測精度に憑かれた男・チコ・ブラーエ　その１」

　この由緒正しいメールマガジンに登場していきなり口幅ったいことを書き散らすのもなんなので、まずは仁義を切るのが筋というものだろう。

　そこで……。

　お初にお目にかかります。手前、生国と発しまするは、陸奥にゴザンす。陸奥は相馬野馬追いの開催地にゴザンす。ひと呼んで“kaze”と、申します。二十歳代の大半を仙台に過ごすも……途中略……（そうそう、ある時期から、この会の幹事役を務める大人・高田兄とは、鍋を囲むほどの昵懇の間柄となったことだけは付け加えておかなければなりますまい）。以後お見知りおきを。

　この辺で勘弁を願って早速、“お題に”入ろう。

　世間では、ルネサンス期を代表する“科学者”といえば、レオナルド・ダ・ビンチ、コペルニクス、ガリレオ、チコ・ブラーエ、ケプラーと相場が決まっているらしい。

　この相場がいつごろ作られたものか判然としないが、ときには見直しも必要な気がしないではない。が、筆者の勝手な好き嫌いで言わしてもらえば、チコ・ブラーエとケプラーは外せない。

　勝手ついでに言わしてもらえば、（別にダ・ヴィンチやガリレオに遺恨があるわけではないが）例えばダ・ヴィンチの考えたヘリコプターみたいなキッカイな乗り物（ウィトルウィウス《紀元前一世紀ごろのローマの建築家、ラテン語では、普通のuu」を「ｖ」と書いたのでしたね……》の『建築の書』《ルネサンス木の建築家に多大な影響を及ぼした》に出ているアルキメデスのら旋の図からヒントを得たものではないか、と筆者は踏んでいる）を、世間では素晴らしい発明ともてはやしているらしいが、しかしよく見てみると、仮にこれが製作されたところで、パイロットはさぞかし眩暈に苦しんだに違いないのだし、近代力学の父とか“反権力の闘士”とか誉めそやされているガリレオにしたところで、実際には嫉妬深いうえ権威主義的で尊大で、肝心の科学の世界でも潮の干満の原因を取り違えた（『天文対話』を参照）のを始め、いろいろと間違えをやってのけて、それでいてごうも恥じる気配のない人物だったとみえる。そんなわけで、（いっかいの職人で生涯を終えたダ・ヴィンチはともかく）ガリレオなどは筆者がいちばんお近づきになりたくない部類の人間に属する。

　なにゆえにこの二人か？　疑問はやがて氷解するはずだ。
　やはり、愛すべきはチコ・ブラーエとケプラーなのだ。
　そこでまず今回は、チコ・ブラーエを、ほんのさわりだけ。

　風変わりな宇宙モデル（注１参照）を提唱した貴族出身のアマチュア天文学者というのが、この人物に関する通俗的評価の通り相場だ。

　ではそんなチコ・ブラーエのどこが愛すべきか？

　まず、そのまま貴族の生活をしていたらたぶん生涯身分は保証されただろうに、その地位をさっさと捨てて天文学などという荒野に飛び込んだところがたまらなくいい。それに若い時分、血気にはやって決闘におよび（注２参照）、鼻っ柱をそぎ落とされたところなども、ますますいい。そしてそれよりなにより、天体観測の精度向上に飽くなき情熱を傾けたこと。理由はこれらに尽きる。

　チコ・ブラーエについては、日本で一般に紹介されていないことがあまりに多い。そこで次回は、チコの知られざる側面に焦点を当てよう。

・（注１）読者諸賢には無用の注釈だが、当時、宇宙といえば地球と太陽と月＋（水星、金星、火星、木星、土星）＋恒星天を含んでいればよい、すこぶるわかりやすいものだった。引き換え今日われわれが手にしている宇宙像の、なんと不可解なことか。それはともかく、チコの宇宙モデルについてはやがて説明する。

・（注２）この決闘は、友人との間で交わされた、デンマークでもっとも優れた数学者は誰か、という他愛ない口論がもとだったという。

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　連載コラムのコーナーです。大きなテーマを、じっくりメルマガで展開してみたい方は、どしどしご投稿ください。できれば、最初に大まかな全体計画をお知らせくださると助かります。

●スペースシャトル・コロンビア号が大事故を起しました。チャレンジャー号の事故から17年。スペースシャトルの運航は数が多いので、もはや日常的な感覚で受け止めて慣れてしまっていましたが、やっぱり宇宙は、まだまだ手強いフロンティアなのだということを再確認させられる出来事でした。そして逆説的ですが、気づいてみると、ライト兄弟の初飛行からたったの100年で、いつの間にか宇宙往還機の飛行がさほど冒険的とは感じない時代になっていたという事実も、これはこれで驚異的なことだとも思えてきました。また、皮肉にも、今回の事故によって、初めて宇宙ステーション建造の事実を知った人は、おそらく世界中で億のオーダーに上るのではないかと思います。単なる悲劇で終わらせないためにも、今回の事故をさまざまな文脈で解釈することが大切だと思います。

●今号から木幡さんの記事を掲載します。「サイツェン」コーナー久々の復活！木幡さんはバリバリの科学ジャーナリストでありサイエンスライターです。宇宙論や科学史を中心に、著書を何冊も上梓されていますのでご存知の方もいることでしょう。天文誌編集者の私にとって、昔から懇意にしていただいているギョーカイの大先輩です。もちろん、ちばサイ会員になっていただきました。通説をぶっ飛ばす「木幡天文学史」のこれからの連載にご期待ください。
（木幡さん、これくらい誉めておけばいいですか？　ちなみにお名まえの「赳」の字は、正しくは「走+斗」; unicode FA23です）

●「お役立ちリンク集」も、会員の田中博春さんが更新してくれました。ぜひ、投稿の記事つくりなどにお役立て下さい。

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